今日のピックアップNYT記事:How Extreme Heat Is Threatening Education Progress Worldwide
俺的記事まとめ
地球の温暖化を加速する化石燃料の使用は、世界中で子どもたちの教育を脅かしている。
今年の春、予想最高気温が40度を越えたパキスタンでは、全国で半数の学校が1週間休校し、2600万人の子供たちが影響を受けた。バングラデシュでも酷暑による休校で3300万人の子供たちに影響があった。米国でも、数年前には年間で数日に過ぎなかった暑さによる休校や早退が、現在では倍増している。
「気候変動ジェネレーションギャップ」が世界に広がっている。ユニセフによると、世界の5人に1人の子供は、極端な暑さを経験する年間日数が祖父母の世代の2倍以上になっているという。この世代間ギャップは、より貧しい国で顕著な傾向にあり、例えばサハラ砂漠周辺の16カ国では、猛暑日数が60年前に比べて少なくとも30日多くなっている。先進国もこの動向とは無縁ではなく、フランスでは85%、ギリシャでは76%の子供たちが、1960年代に比べて猛暑を経験する日数が倍増している。
過去数十年の間に、世界中で子どもの就学率や識字率が向上し、グローバルな教育水準の改善が数字に表れていた。しかし最新のデータによると、戦争やパンデミックなど様々な要因から、学校に行かない子どもの数が近年増加しつつある。就学していない子どもの大半は気候変動の影響が顕著な地域に集中しており、環境危機が教育に及ぼすさらなる悪影響が懸念される。
世界的な気温上昇を食い止める唯一の方法は、化石燃料からの方向転換であると科学者たちは警鐘を鳴らす。世の中が実際に化石燃料の撤廃に動くかどうかに関わらず、教育現場は上昇し続ける気温に対策を講じなければならない。
学校でのエアコン設置は、多くの国では手が届かない贅沢であり、米国においても半数の学区ではエアコンが設置されていないか、修理が必要な状態にある。教室の気温を下げる方法として、まずは校舎の改善が必要だ。白い塗料で校舎を塗る、屋上を緑化する、学校敷地内に日陰を作る木を植えるなどの対策が望まれる。
俺的コメント
この記事の出だし、原文は4行に渡る長い文章なんですが、枝葉を削ぐと「化石燃料が教育を脅かす」と言っています。一瞬「は?」と思いましたが、要するに「世界中で猛暑による休校が増えている、暑いのは温暖化のせいだ、温暖化は化石燃料(石油etc)の使用をやめないせいだ」ということでした。せっかく世界的に子どもの教育水準があがってイイ感じになってきてたのに、いつまでも化石燃料を使っているから子どもたちが犠牲になっている、という主張。
エアコンが「贅沢」の一言で片付けられていて、なんかモヤっとした。米国の学校エアコン設置率5割の話は、だからもっとエアコンを設置しろということなのか?それは現状どんだけ化石燃料を必要とするんでしょうかね?それともエアコンは諦めて「白い塗料」やら「屋上緑化」に切り替えろということ?それは「贅沢」ではないのでしょうか。あと失礼ながら、東京オリンピックの「朝顔で暑さ対策」を思い出したよ。
(実際、失礼な話でした。電気を使わないパッシブクーリング技術は大きな効果を生むようで、屋根を白く塗る運動をやっている都市もあるみたいです。)
最初の一言のせいで、なんか素直に読めない記事だったな。アイラブオイル右翼に「世界規模で教育水準が上がったのは、化石燃料のおかげ」と反論する隙を与えてる感じ。もうちょっと現行エネルギーとの愛憎関係に苦悩してる様子を見せないと、理解が得られにくいのでは。
