今日のピックアップNYT記事:What Do Conspiracy Theorists Do When Proved Wrong? Double Down or Move On
俺的記事まとめ
バイデン大統領が新型コロナウィルスに感染した後、大統領が「死に瀕している、またはすでに死亡している」という陰謀論が広まった。ネット上の虚偽情報を監視するNewsGuardでは、このデマの拡散源となった有名インフルエンサーなど19人を特定した。バイデン大統領が元気な姿を見せたのち、この19人がどう反応したのか、NYTではフォローアップを行った。曲がりなりにも間違いを認めたのは19人のうち4人、10人は憶測に尾ひれをつけて発信を続け、5人は無視を決め込んでいる。
憶測を盛り続ける:10人
隔離期間を経て再び公の場に姿を現したバイデン大統領は本人ではなく偽物である、という陰謀論を拡散。影武者を意味するbody doubleというキーワードのメンション数が7月23日から25日にかけて74%増加した。バイデン大統領の余命が「あと数日」「末期状態」などの憶測を続けているケースも。
とりあえず誤りを認める:4人
バイデン大統領が生存していることを認めはしたものの、隔離=公の場から姿を消していた事実に何か裏があるという別の陰謀論を展開。
完全無視:5人
偽情報を拡散した事実には触れず、カマラ・ハリス副大統領への攻撃を1日に何度も投稿するなど、過去の虚偽発言が別の話題に埋もれるようにしている。
NewsGuardによると、陰謀論インフルエンサーの発言が虚偽であったことが明らかになっても、インフルエンサーの人気は落ちることがなく、むしろフォロワー数は増えている。人々は虚偽であろうと自分の信念や偏見に合致する言説を聞きたがり、過去の発言の誤りを追及するという発想にはならないようだ。
俺的コメント
陰謀論者は、「陰謀がなかった」と証明されたらどう反応するのだろう?という素朴な疑問に答えるケーススタディです。大統領死亡説を流したインフルエンサーに「大統領生きてますけど、コメントしてください」と尋ねて「お詫びして訂正いたします」とならないのは想定内なので、どんな回答が来るか記者さんはさぞかしワクワクしたことでしょう。取材に応じたのは19人のうち4人。回答率の悪さも想定内かな。
あるインフルエンサーは「間違ったことは言っていない」と強調、「(大統領の)病状が末期状態」の真意は「持って一年以内」だったそうで。「警察筋の噂によるとジョー・バイデンは死にかけている、もう死んでいるかもしれない」と発言した別のインフルエンサーは、「大統領は生きていると思っていた、警察の憶測を書いただけ」とコメント。言い訳苦しすぎて笑う。影武者説の人は、大統領の元気な姿を見せられても「(影武者ではないという)証拠がない。」ここまでぶっ飛んでいるといっそ清々しい。
そういえば、英国王室キャサリン妃が公務の場から姿を消した時も、影武者説はじめ陰謀論がすごい勢いで出回りました。ついに闘病中であることを公表した皇妃に心痛の表情で「お大事に」と殊勝ぶりっこをした下々の者も、本音では陰謀論コンテンツ終了にガッカリしたはず。つまり陰謀論とは人心を楽しませるエンタメであり、事実という無粋なエレメントは邪魔くさいだけ。
