今日のピックアップNYT記事:A Culture War on Wheels: Elon Musk’s Cybertruck is inspiring a lot of strong feelings.
俺的記事まとめ
昨年11月、テスラはサイバートラックの出荷を開始した。イーロン・マスクの言う通り、好き嫌いが別れるクルマとなるだろうことは予測されていたが、サイバートラックに対する世間のリアクションが大きな注目を集めている。
街で見かけたサイバートラックとそのオーナーたちを冷笑する動画がSNSに溢れ、サイバートラックオーナーのフォーラムでは、愛車がヘイトの対象になって困惑している、というコメントが寄せられている。
サイバートラックの開発時期は、マスクがリベラルからトランプ支持に転向した時代と一致している。マスクの政治的立場とテスラ低迷が取り沙汰される中、あえてサイバートラックを購入する消費者が、マスクの支持者とみなされるのは仕方がないだろう。
サイバートラックは、あの外見を達成するために、可視性や操作性と品質に妥協しており、4月にはリコールも行われている。テスラの他のラインナップが商品として理にかなっているのに対し、こだわりが強すぎるサイバートラックは合理性に欠け、マスク自身と切り離して考えることが難しい。
サイバートラックのビジュアルは、80年代から90年代のディストピアSF映画やアニメを元にしている。こうしたオタクの想像の世界では、クルマは武装した乗り物として登場する。防弾仕様のエクステリアが自慢のサイバートラックは、アーバンライフに潜む危険から身を守ってくれる。テクノロジーエリートが悪夢の中を疾走するのに相応しいドリームカーなのだ。
防弾仕様のクルマを生み出すのは、時代のメンタリティと言える。アメリカがイラクに侵攻した頃にも、ハマーH2という物々しいクルマが生まれ、成功を収めている。サイバートラックの時代背景にも、これと通じるものがあるだろう。
マスク=右翼、という連想が注目されるサイバートラックだが、もともと電気自動車は、右翼が大嫌いな「金持ちリベラルの持ち物」というイメージがある。カリフォルニア在住のあるエンジニアは、「政治的には左寄りでマスクの政治観が嫌い」というが、サイバートラックを所有している。サイバートラックに中指を立ててくるのは、アンチ右翼のリベラルではなく、ディーゼルエンジンの巨大なトラックに乗っているドライバーだという。ディーゼル車のドライバーが、サイバートラックを見て大爆笑することもあったという。
政治とは無関係に、物珍しさからサイバートラックが注目を集めているのも事実である。特に子供達には人気がある。YouTubeには、改造やテストなどを題材にした政治色のないサイバートラックコミュニティが広がりつつある。
俺的コメント
数日前に子供が「サイバートラックを目撃した!」と報告してきました。俺はサイバートラックなるものの存在すら知りませんでしたので、「なにそれおいしいの」的な反応をしてしまい、「これだから年寄りは」とため息つかれました。ウチの子はイーロンおじさんが嫌いな今時の子どもですが、中指を立ててきたわけではなく、パンダを見た喜びに顔を輝かせていた感じですね。
この記事内でも引用されていますが、サイバートラックのレビューは、これが面白いです。サイバートラックで出かけると、街中で見知らぬ人に声をかけられ触られるんで「妊婦の腹かよ」と思うそうです(爆笑)ちなみに、サイバートラックに乗っているタイプは、「友達少なくて自己主張強くてカッコいいと思われたくて仕方がない白人男性」だってさ!
それにしても、右翼と左翼の関係が混沌としてますね。「ディーゼルエンジンの巨大なトラックに乗っている人」って、よーするに、化石燃料大好きでグリーンエネルギー反対でトラックにライフル積んでいるトランプ大好きな右翼でしょう?つまり右翼が右翼に中指を立てていると。そしてイーロン嫌いなカルホルニアのインテリがイーロンの権化みたいなオタクモービルを乗り回していると。そりゃまあ右翼じゃなくても大爆笑だわな。
