今日のピックアップNYT記事:The New Food pyramid, Brought to You by Big Meat
俺的記事まとめ
トランプ政権が発表した新しいアメリカの食事ガイドラインは、動物性タンパク質と脂肪を重視する構成となった。これを推進したのが、環境問題への警鐘を鳴らしてきたはずの保健福祉長官ロバート・F・ケネディ・ジュニアであることは、ある種の皮肉と言える。
新ガイドラインでは、科学的根拠が乏しいにもかかわらず、従来より最大2倍のタンパク質摂取が推奨され、赤身肉の制限も撤廃された。これは、公式の科学諮問委員会が「植物性タンパク質を優先すべき」と勧告していたにもかかわらず、無視された結果である。
問題は健康面だけではない。肉の消費削減は、最も簡単で安価に温室効果ガス排出を減らす方法のひとつだ。技術的にも法律的にも障壁はなく、すぐに実行可能な対策である。だが新ガイドラインは、そうした選択肢を否定し、世界でも最も環境負荷の高い産業のひとつである畜産業を、事実上後押しする内容となっている。
世界資源研究所によれば、鶏肉は飼料エネルギーの約11%、牛肉はわずか1%しか人間の食料に変換できない。この構造は、森林破壊、水資源の浪費、土地の過剰利用、そして大量の温室効果ガス排出を招いている。もしアメリカ人が新ガイドラインに従ってタンパク質摂取量を25%増やした場合、毎年ミシガン州、オハイオ州、ペンシルベニア州を合わせたほどの農地が新たに必要になると試算されている。
さらに深刻なのは、このガイドライン策定のプロセスである。従来の科学委員会ではなく、政権が新たに任命した委員会が検討を行い、そのメンバーの約3分の2が食肉・乳製品業界と経済的な利害関係を持っていた。これは、ケネディ自身がかつて批判していた「産業ロビーによる政策介入」と同じ構図である。
本来、食事ガイドラインは個人の嗜好を管理するものではない。しかし、国家がどんな食生活を勧めるかは、国民の健康観や環境への向き合い方に影響を与える。植物中心の食事が心疾患や糖尿病リスクを下げることは、長年の研究で確認されている。それにもかかわらず、肉食中心のガイドラインを提示することは、公衆衛生と気候対策の両面で危険な後退だ。
気候危機や健康問題は、見えなくすれば消えるわけではない。肉の「コスト」を隠す新しいガイドラインは、問題を解決するのではなく、将来のツケを増やすだけなのである。
俺的コメント
新ガイドラインでは、加工食品や砂糖の摂取制限なども盛り込まれているようで、評価できるという意見もあります。こちらの記事 もご覧ください。題名が「ケネディにしてはまとも」と言いたげなのが笑える。
しかし今日の記事を見ると、予想を裏切らず「まともじゃない」っぽい。反ワク御大・ケネディといえば、大企業ロビー反対の環境派だったはず。それなのに畜産業界とズブズブで、環境政策無視のガイドラインを出してくるって、どーゆーこと? ワクチンはダメだけど肉はオッケーということですか? 大企業と科学を疑うなら、ワクチンも肉も両方疑いなさいよ?
なんかもう、ケネディ@トランプ政権の「悪いとこどり」みたいな食事ガイドライン、ちゃんと右翼じーさん好みにできあがっています。こんな感じ →「加工されていない肉こそナチュラル食品である。菜食は女々しい。環境破壊? 知らんがな。肉はうまい。乳製品も低脂肪とかケチなこと言ってないで全脂で。」
新ガイドラインでは「子どもが10歳になるまで砂糖ゼロ」も推奨されているそうです。この極端さ、子育てに参加していないジジイの発想っぽい。こういう厳しい制限は、自分らには向けないのがMAGA流。お父さんは肉もこってりデザートも食べ放題だけど、子どもには「躾だ」「甘やかすな」と言って締め上げる。権威主義的なオヤジらしさ全開。
ステーキは正義、子どもに砂糖はやらない、でもワクチンは怖い……というか病院はキライ。そんなマッチョのステレオタイプが目に浮かびます。自分の感覚に合うものは「自然」で正しく、合わないものは「陰謀」や「危険」になる。その場その場の好き嫌いを、国からのお触書にも堂々と反映させる、それがポピュリズム政治。
