今日のピックアップNYT記事:Goodbye, $165,000 Tech Jobs. Student Coders Seek Work at Chipotle
俺的記事まとめ
カリフォルニア在住のマナシ・ミシュラ(21)は、シリコンバレーの経営者や政治家が「コーディングを学べば高収入が得られる」と語るのを聞いて育った。初等教育からプログラミングに親しみ、大学では情報科学(CS)を専攻。しかし2024年5月に大学を卒業後、1年の就職活動中に取り付けた面接は、飲食チェーン店一件のみ。かつてのIT黄金時代の約束は、AIによるコード生成や大手テックの大量解雇で色あせている。
2010年代初頭には、マイクロソフト幹部が「初任給10万ドル超+ボーナス」と公言し、情報工学を専攻する若者が急増した。2023年には、米国内のCS専攻学生数は17万人超と2014年の倍に。しかし今や、22~27歳のCS卒業生の未就労率は6.1%、情報工学では7.5%と、生物学や美術史専攻の未就労率(約3%)の倍以上だ。
多くの卒業生は何百~数千件もの応募を行い、厳しいオンライン試験やライブコーディング面接を経ても、最終的に連絡が途絶えるケースが多い。オレゴン州在住のザック・テイラー(25)は5,762件応募し13件面接を受けたが、内定ゼロ。生活費のためマクドナルドにも応募したが「経験不足」で不採用となり、失業給付を受けながら実家に戻った。
AIコーディング支援の普及は、特に自動化されやすい初級エンジニア職を直撃した。大学ではようやくAIツール教育が始まったばかりで、企業が求めるスキルとのギャップも生じている。一方で就職希望者もAIを使い応募書類を量産するため、企業はAIで応募者を自動スクリーニングするという「AIで応募→AIが門前払いループ」が出来上がった。人間的資質を強調しても、数分で不採用通知が届く例もある。
官公庁の技術職も削減や採用凍結で狭き門となり、環境や政策面に関心を持つ卒業生も苦戦している。業界推進派はAI分野へのシフトを図り、米政府やマイクロソフトはAI教育投資計画を発表している。
ミシュラは飲食店チェーンの仕事も得られなかったが、TikTokでの美容系の発信をしながらマーケティングや営業に興味を持った。テック企業の営業職に飛び込み応募して内定を獲得、8月から新しい道を歩み始めた。
俺的コメント
情報工学専攻の卒業生に仕事がない話、カナダでも耳にします。それにしても5,762件に応募して内定がゼロって….泣ける。この記事のオチは、仕事がなければ飛び込みで営業職があるじゃない!つまり「人間力が勝利」ということですね?前回の記事でも言及しましたが、AIの時代につぶしが効くのは人間力を育てるリベラルアーツ!
自分のまわりには、1990年代にテックが上り坂だったころにプログラマーとして就職し、テック業界で勤め上げてまもなくリタイアという人が多いです。平均年収は多分この記事にある通り16万ドルくらい、子供たちにも「文系の勉強なんかやらないで情報工学に行け」と教えてきた親が多いはず。親父、どう責任とってくれるよ?美術史専攻より仕事がないんだけど?
さて、この記事に出てくるミシュラさん。情報工学では就職できず、営業とマーケティングの世界へ。それではこの子は、最初からマーケティングの勉強をすればよかったのか?いえいえそんなことはありません。情報工学は、「物を売る」場面でもめちゃくちゃ武器になる知識です。コードが書けるマーケターという希少種に化けられるポテンシャル大あり。
文系からテックに就職した俺みたいな人も、カイシャでIT系の知識を得た分、テックバブル崩壊後も食いっぱぐれなかった。FAE職など、理系の頭に文系の口がついているタイプも、どこにいっても重宝される。つまり、理系+文系のハイブリッドこそ強いのです。AI時代の大学は、STEMでリベラルアーツを必須に、リベラルアーツでもSTEMを齧らせる感じにしたらどうか。
