3分で読めるNYタイムズ記事まとめ

俺的アンテナに引っかかったニューヨークタイムズの面白記事を、個人的な感想と共に日本語で紹介しています。記事翻訳ではありません!


歴史学の衰退と学会の政治的立場

今日のピックアップNYT記事:Historians Condemn Israel’s ‘Scholasticide.’ The Question Is Why.

歴史学の役割とは何なのだろう?「米国の偉大さ」に注目したい右派と「米国の失敗」を強調する左派が分裂する国で、歴史学者はどのように歴史を記述すべきなのか。また、大学生のうち歴史を専攻する生徒の割合が1.2%に落ち込んでいる今、学界は歴史学の衰退にどう向き合うべきなのか。

先日開かれたアメリカ歴史学会(AHA)の年次会議で喫緊の課題となったのは、歴史学の方向性でもあるべき姿でもなく、ガザ地区におけるイスラエルの教育施設攻撃に、歴史学会としてどう対応すべきか、というものだった。

年次会議では、3つの決議を採択するかどうかの投票が行われた。

1)ガザ住民の教育を受ける権利を奪うイスラエルの暴力(Scholasticide)を非難する。
2)即時停戦を求める。
3)ガザ地区の教育インフラ再建を支援する委員会を組織する。

賛成・反対両方の立場から演説が行われたが、多くの会員が演説を聞かずに投票に向かい、決議は428対88で採択された。投票結果が発表されると「パレスチナを解放しよう!」の声が湧き上がった。

ある大学教授は、この決議は学問の自由に反するとしながらも、賛成しなければ歴史学者はガザの状況に無関心であるというメッセージを送ることになってしまうので、「選択の余地はないと感じる」と述べている。

AHAの決議は、学者に「道義的な満足感」を与えてくれるには違いない。しかし今後の歴史学界の存続にとっては、逆効果になるだろう。

まず、イスラエル側だけを非難し、ハマスには触れない決議は、エビデンスに基づく議論という歴史学の本質に反している。パレスチナ・イスラエル問題をめぐる昨年のキャンパス分断を経て癒しへの道が模索される中、AHAの決議は他の学会にも政治的立場の表明を促すことになるだろう。

歴史学の政治化は、歴史的な視点から社会生活を研究するという本分から学者を脱線させる。ある教授は、学会が政治組織になってしまったら人々は歴史学への信頼を失い、中立性を失った学者の言うことには誰も耳を傾けなくなるだろう、と危惧している。

歴史学者は、目前の問題だけに関わるのではなく、長期的な視点を持つべきではないのか。もちろん、歴史学者が個人として社会運動に参加する自由はあって然るべきだが、組織としての学会は政治的に中立を保つべきだろう。この姿勢は「忖度」であると批判されるかもしれない。しかし、組織が本来の目的を見失う「ミッション・クリープ」を回避し、学問の自由と独自性を守るには、学会の中立性は不可欠である。

俺的コメント

コメント欄で、筆者の意見を「中道派のプロパガンダだ」と批判してる人がいました。「中道」と「プロパガンダ」をつなげて使っている例を初めて見たので新鮮でした。Oxymoronってやつ?そこで気付いた、中道がプロパガンダを発信して何が悪い。俺はこれからエクストリーム・セントリスト、中道原理派を名乗ろうと思う。

Scholasticideというのは「学校殺し」という意味の造語らしいです。ジェノサイドとかフェミサイドはカタカナでもよく見かけますが、「なんとかサイド」というのはサヨクが大好きな言葉なのでしょう。世界の大学から歴史学科が消滅していく中、「スコラティスサイド」という過激な響きのサヨク語を使う自分の声にうっとりし、歴史学の存在危機にも気づかないらしい歴史学会の愚かしさよ、ってとこですかね?反対意見に耳を傾けることもなく投票するって失礼じゃないでしょうか。

中道原理派としては、けして極左を全否定するものではありません。みんな違ってみんないい、ですからね。自虐史観と自由史観のぶつかりあいの中に歴史の全体像が見えるのではないですか?立て全世界の中道派よ、過激に中立し学問の自由、精神の自由を守るのだ!



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新潟出身、カナダ在住。英語 -> 日本語 クリエイティブコンテンツ周辺のお仕事を請け負っています。

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