3分で読めるNYタイムズ記事まとめ

俺的アンテナに引っかかったニューヨークタイムズの面白記事を、個人的な感想と共に日本語で紹介しています。記事翻訳ではありません!


ドナルド・トランプ有罪評決で考えが変わった有権者に聞く

今日のピックアップNYT記事:Trump’s Conviction Made These Voters Rethink Their Choice for President

大部分の有権者において、ドナルド・トランプに対するスタンスは、ニューヨーク州での「不倫口止め料裁判」の有罪評決が出る前に揺るぎなく固まっていた。しかし、まだ迷っている有権者は、非常に少ないながらも存在する。接戦が予想される大統領選では、わずかな浮動票が鍵を握る。NYTでは、2000人の有権者を対象に、トランプ有罪評決をめぐる「小さなシフト」を計測してきた。考えが変わったという有権者の談話を以下に紹介する。

65歳男性 個人事業主
共和党の中絶禁止政策には反対だが、バイデンの経済政策に怒りを感じ、トランプに投票しようと思っていた。トランプ有罪評決を知り、実刑が課されるのか明らかになるまで、判断を保留することにした。トランプがこの先どうなるのか静観する。まだ誰に投票するかわからない。投票するかどうかもわからない。

中絶の権利は支持するが、バイデンの政策は中小企業のことを考えていないと思う。トランプが大統領には相応しくないと判断したら、ロバート・ケネディ・ジュニアなど無党派候補を検討する。

53歳男性 技術職
2016年にはクリントン、2020年にはバイデンに投票したが、今年はトランプに投票しようと思っていた。バイデンの学生ローン返済免除措置が最高裁に否決されたのをきっかけに、トランプ支持に傾いた。バイデンでは結果を出せない。大統領を務めるには高齢すぎると思う。

トランプには実行力がありそうだし、議会と司法のバックアップを確保できる人物が大統領になるべきと思っていた。しかし、マンハッタン裁判の結果を受け、トランプの不誠実さを懸念するようになった。誰でも間違いを犯すことはある。過ちを正直に認める誠実さを、アメリカ人は重んじるべき。トランプは再選されたら独裁者になり、民主党支持者に報復するだろう。現在は、無党派の候補者を検討している。バイデンにもトランプにも、もう期待していない。

41歳女性 会計士
2020年にはバイデンに投票したが、今年はどうするか決めかねていた。中絶の権利を守れなかったバイデン、ガザで殺戮が続く中イスラエルに援助を続け、手をこまねいているだけの現政権に落胆している。

自分はボランティアとして、依存症や服役経験のある人たちの社会復帰を支援している。前科のせいでガソリンスタンドの仕事にもつけない人がいるのに、一度に34件もの罪状で有罪評決を受けた重罪人が、何事もなかったように大統領に立候補できるなんて許しがたい。選挙では、やっぱりバイデンに投票すると思う。

52歳女性 テレコム企業勤務
前2回の選挙では、クリントンとバイデンに投票した。大統領としてのバイデンの仕事ぶりを見て、再び投票したいとは思えなくなった。多くの民主党支持者同様、今年は、バイデンに入れるか棄権するかの2択だと思っていた。トランプには絶対投票しないし、有罪評決でトランプへの見方が変わったということもない。しかし、今年もバイデンに投票しようと考えを変えた。自分の父親は60年代の公民権運動に参加し、万人の選挙権獲得のために戦った。棄権は父を侮辱することになる。

俺的コメント

トランプが有罪になったところで、今年の選挙に何の影響もないであろう、というのが大方の予想。マンハッタン裁判の結果が自分の清き一票に影響した、というニッチな方々のコメントを集めた記事です。2000人が調査の対象となったそうですが、たった4人の談話しか取り上げていないのは文字数の関係?それとも、「有罪評決が自分の票に影響した」という人が、それだけ稀であるということ?

民主党が「トランプ有罪はバイデンにとって良いニュース」という見方をしたいのはわかります。この記事を見る限り、トランプに入れようかな~?と思っていたけどやめるかも、でもバイデンには入れない、という人が二人。棄権しようと思ったけどやっぱりバイデンに入れる、という人が二人。これ、良いニュースなんか?まあ良いか悪いかと言われれば良いニュースだろうけど、かなり後ろ向きな良いニュースだな。

「トランプは実行力がありそうだから入れようと思っていたけど、不誠実なのは許せないからやっぱりやめた」っていう人、有罪が出てやっとトランプの不誠実さを認識したとは、どこの浦島太郎さんですか?こんな浦島太郎が大勢いるとは思えないし、やっぱり誤差の範囲だな。誤差が明暗を分けるのだ、とも言われていますが。MAGAは誤差だろうと大差だろうと、民主党が勝利したらフェイクニュース扱いにする気マンマンですからね、もはや選挙をする意味ってあるのか状態のアメリカ。

今、ナオミ・クラインの「ドッペルゲンガー」完全版を読んでます。以前に右傾化の記事でも触れましたが、面白いよ。「常識的な中道」の琴線にビンビン響いてきます。特殊な読み方かもしれないけど、萩尾望都の名作「半神」を思い出したよ。アメリカの極右と極左は、「半神」のユージーとユーシーみたいなものだ。死んでいくのはどっちだ?どっちでも正解なのだよ。そう思うとだな、トランプが再選されてアメリカに独裁国家が誕生する日を、心安らかに迎えられる気がする。んー、なんのことか意味不明だよね。いつかちゃんと書きます。



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新潟出身、カナダ在住。英語 -> 日本語 クリエイティブコンテンツ周辺のお仕事を請け負っています。

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