今日のピックアップNYT記事:How Ozempic and Weight Loss Drugs Are Reshaping Denmark’s Economy
俺的記事まとめ
過去100年間、粛々と糖尿病治療の研究を続けてきたデンマークの製薬会社、ノボ・ノルディスク。同社が開発した「オゼンピック」「ウゴービ」が、肥満を解消するダイエット薬として注目され、アメリカで爆発的に売れている。短期間に未曾有の急成長を成し遂げた同社の市場価値は、デンマーク経済全体の規模を上回ると言われている。
2022年、デンマークの経済成長の3分の2はノボ・ノルディスクがもたらし、一社の力で国全体の経済を押し上げる形になった。デンマークでは、一企業が経済にこれほど大きな影響を及ぼす事態になったことは、これまでに例がない。製薬を除くとデンマーク経済成長の前年比は横ばい状態であり、一部の経済学者は、ノボ・ノルディスクを勘定に入れないデンマーク経済統計を別途まとめるべきではないかと考えている。
生産拠点が国外にあることもあり、製薬業はデンマーク経済にもたらした急成長に見合う雇用を生み出してはいない。過去5年間において、製薬はデンマークの経済成長に3.4%ポイントを貢献しているが、雇用には0.1%ポイントしか貢献していない。GDPデータが、国全体での「良い兆し」になるとは限らず、全体的な国内経済の予想や分析を困難なものにしている。
アメリカでは一億人の成人が肥満であるといわれ、肥満治療薬の潜在市場は巨大である。ウゴービの5年治験から心臓疾患にも効果があるという結果も報告され、ノボ・ノルディスクは今後さらなる成長が見込まれる。
フィンランドの企業、ノキアが携帯電話市場で優位性を失った時のことを覚えている経済学者は、デンマーク経済がノボ・ノルディスクに依存してしまう事態を懸念している。また、いわゆる「オランダ病」を心配する声もある。60年代に天然資源の輸出で大幅な貿易黒字を得たオランダでは、自国の通貨が高騰し、国内の製造業が衰退した。こうした過去の事例から、一企業の世界的な成功を手放しで喜ぶことなく、慎重な経済政策を取るべき、という声が上がっている。
しかし、ノボ・ノルディスクという企業が世界に知られることは、デンマークにとっては歓迎すべきことではある。デンマークの企業や教育システム、高給与経済が注目されることで政府のソフトパワーが増し、他のデンマーク企業の競争力の向上につながる可能性もあるからだ。財政赤字に苦しんだ過去があるデンマークにとっては、経済政策の自由度が広がる嬉しい事態であることには違いない。
俺的コメント
オゼンピックがどんだけ騒がれているかというと、この薬のおかげでアメリカ人が少食になるから食糧需要が減少して食品産業が縮小するだろうとか、アメリカ人の平均体重が軽くなり旅客機の燃料コストが下がるとか、「まじですか」と耳を疑うような言説が流れています。ソースはこれ。
オゼンピック使うと、お腹がすかなくなって痩せるのだそうです。栄養失調になる危険もあるそうで、けして健康的な痩せ方ではいと思われます。オゼンピック・フェイスという言葉もあって、急激に痩せるから顔がシワシワになるらしいよ。
もともと糖尿病の薬をダイエットに使うのは賛否両論あるようですが、否定的意見を述べるとボコられます。この記事のコメント欄とか、更年期のお姉様方が超コワイんだけど!どんなに運動しようと食事に気をつけようと絶対に痩せられない更年期女性が、いかに尊厳を傷つけられているか、そこんとこわかってんの!?と吠えてるアメリカ人女性、「更年期は太る」という生物学的事実をどうしても受け入れられないようで。
隣のカナダ人に「オゼンピックどう思う?」と聞いてみたところ、肥満の人が皆痩せて食糧や航空燃料が今より少なくて済むようになるなら、医療負担が減って環境にもいいしウィンウィンウィンじゃないの、だそうで。健康被害とかあるかもよ?と言ったら、それは自己責任でしょうと。いやアメリカ人の話ですよ?自己責任なんか取らない人たちじゃん。数年後には「栄養失調とシワシワ顔をどうしてくれる」って集団訴訟じゃね?
優良企業のノボさん、金満市場アメリカの餌食にならんでほしいものだが、そういうわけにもいかないのかねえ。堅実なR&Dやってた田舎の会社が急成長してアメリカでバカ売れした後あっという間に廃れるという(某ブラックベリーとか)ドツボにハマらないでほしいものだ。ノボさんアメリカでのマーケティングで医者の接待に巨額の予算をかけてるそうですが、オピオイド危機の元凶になったオキシコンチンの売り方も、お医者様への接待がイケイケドンドンだったよね…..。
以前ご紹介した肥満の記事でも触れていましたが、アメリカでは貧しい人ほど肥満になる傾向にあります。しかしオゼンピックを使っているのは、ダイエット薬に一月あたり10万円もかけられる金持ち、つまり、貧しい人たちよりも健康な生活をしている人たちだそうで。あまりにも売れているから、本当に治療薬を必要としている糖尿病患者さんに行き渡らないとか、超グロいことになってます。悪い予感しかしないんですけど?
