今日のピックアップNYT記事:Baby’s First Social Media Handle
俺的記事まとめ
ソフィア·クラサスは、生後4時間で人生初のEメールを受信した。父親からの「この世へようこそ」のメッセージだ。
ソフィアの父は、分娩室で娘の誕生を待機中に、娘の姓名のみで構成されるメールアドレス(つまり、数字や特殊文字などを入れなくてもよい)が、まだ誰にも取られていないことに気づいた。このままにしておくのはもったいないと、早速娘の名前でメールアカウントを作成。生後数ヶ月で娘名義のフェイスブックのアカウントも作成した。
ソフィアの父のように、メールアドレス、ドメイン名、SNSのハンドル名などを、生まれてくる子供のために確保する親は少なくない。子供の将来のために学費の心配をするように、デジタル名義の確保も親のつとめ、という考えがあるようだ。
34歳のチェルシー·モイランは、SNSが今ほど普及していない頃に青春時代を過ごした。どのプラットフォームもまだ歴史が浅く、自分の本名をハンドル名として登録することができた。自分の子供にも、同じように本名のハンドル名を登録してやりたいという。
多くの親は、デジタル名義の確保だけ行ない、子供が成長したら譲渡する予定でいる。ただし、ある程度の保守が必要になることも。たとえば、Googleでは2年間使われていないメールアカウントのコンテンツを削除するので、定期的にログインしなければならない。
中には、成長日記として子供の写真を投稿するなど、子供のアカウントを実際に使う親もいる。この場合はプライバシーへの配慮が大切だ。ネット安全性の専門家は、「写真を投稿するなら、しっかり鍵をかけておくべき」と言う。
子供が大きくなったときの反応についても、親は覚悟しておくべきだろう。おむつ姿の自分が映っているSNSアカウントが、17歳の子供に歓迎されるとは限らない。中には、せっかく親が確保してくれた本人名義のインスタアカウントを、そっくり削除する子もいるだろう。
子供のためのデジタル名義取得は、お金がかかるわけじゃないし、やっておいて損はない、とソフィアの父。分娩室でメールアドレスを確保した時に、「インスタのハンドル名もとっておけばよかった」という。
俺的コメント
記事コメント欄で「くだらなすぎる」と一蹴する人多し。ですよね〜。
気持ちはわからないでもない。俺が1996年に入社したテック企業では、メールアドレスの構成がfirst-name@domain.comでした。その後会社が大きくなって社員が激増し、新しく入る社員のメアドは、@マークの前が「ファーストネームの最初の1文字+苗字」になりました。John Smithさんだったら jsmith@domain.comという感じです。
ジョンとかデビッドとか、よくある名前の人は、入社時期が早くてもJohntとかDavidgとか、ラストネームの最初の一文字をオシリにくっつけたユーザー名だったので、john@domainとかdavid@domain の人は、羨ましがられていました。本人たちも「自分がオリジナルのJohn@だ!とか自慢してましたね。だからなんだ、という話ではあるんですが。
「本名でインターネットに存在したい」というのは、90年代入社組とか、おじさんおばさんしか使っていないというフェイスブック世代の発想ではないでしょうか。ネットプライバシーに対してナイーブだった頃の名残というか。現在新生児の皆様が13歳でSNS元服を迎える頃に、ネットの風景がどんな感じになってるか想像もつきません。
