今日のピックアップNYT記事:REM Sleep is Magical. Here’s What the Experts Know.
俺的記事まとめ
睡眠トラッカーをつけている人ならご存知のように、睡眠とは決して「何も起こっていない状態」ではない。入眠時の浅い眠りから、筋肉や骨の修復が行われる深い眠り、そして眼球が活発に動く「レム睡眠」へと続くサイクルを、人間は一晩に数回繰り返している。
体が「オフ状態」のまま、脳が極めて覚醒状態に近い状態になるレム睡眠フェーズでは、リアルな夢が生成され、記憶と知識の統合が起こっている。この不思議な意識のメカニズムは、まだ詳しく解明されていないが、レム睡眠は情緒の安定や脳の機能に重要な役割を果たしている。
悲しみや怒りを感じたまま就寝し、朝起きたら心が落ち着いていた、という経験が誰にでもあるだろう。これは、レム睡眠中に、脳が記憶と感情を切り離している結果だという。レム睡眠はまた、人間の学習能力とも深く関わっている。レム睡眠中の脳は、日中の体験を既存の記憶のカタログと付き合わせ、脳内の情報網を更新している。朝目覚めると、メンテナンスが完了し、新たな問題解決のための創造力がアップデートされているという次第。
成人の睡眠時間のめやすとして、レム睡眠2時間を含む7時間から9時間が推奨されている。レム睡眠が大幅に不足すると、年齢に関わらず、学習能力や問題解決能力が低下する恐れがあるという。レム睡眠障害はまた、健忘症や認知症、パーキンソン病などの神経疾患とも関連が指摘されている。
4000人の中高年を対象とした2020年の研究によると、レム睡眠が5%不足すると、その後20年の間に死亡するリスクが13%上がるという。睡眠不足全般が死亡リスクと関連しているが、中でもレム睡眠の不足が最大のリスク要因になるという。
レム睡眠が足りているか気になるところだが、レム睡眠だけに限定して不足の兆候を捉えることはできない。全体的に睡眠不足ならば、レム睡眠も足りていないと考えて良いだろう。ただし、レム睡眠不足と因果関係がある行動はある程度わかっている。例えば、一番長いレム睡眠サイクルは明け方に発生するので、毎日夜ふかしをして目覚ましアラームで朝起きている場合、慢性的なレム睡眠不足のリスクは増大する。アルコールや抗うつ剤もレム睡眠の質に影響するという。
レム睡眠だけを優先的に増やすことはできるのか。睡眠科学の専門家によると、睡眠サイクルの構造は、都合よくいじるものではなく、守るものだという。レム睡眠を増やしたかったら、まずは良く眠り、脳を休めることが大切だ。毎日同じ時間に寝る、朝日を浴びる、適度な運動をする、就寝前のアルコールやカフェインを避ける、ブルーライトを浴びない、寝る前にリラックスタイムを設けるなど、「睡眠衛生」と呼ばれる習慣が、貴重なレム睡眠の確保に役立つだろう。
俺的コメント
2021年からオーラリングをつけております。睡眠の質やら心拍の様子やらを細かく計測してくれるガジェットで、もちろんレム睡眠も測ってくれます。ちなみに本日の睡眠時間はトータル7時間29分、レム睡眠は1時間58分。
オーラリングをつけようと思ったきっかけは、長年不眠に悩んでいたから。まあでもガジェットをつけたところで、不眠は治らなかったよ(笑)。しかし聞いてください。この記事にも出てくる言葉、「睡眠衛生」についての本を読んで実践したところ、不眠が劇的に改善したのです。よく眠れるようになったので、オーラのスコアを見るのが毎朝楽しみになりました。
お年頃の皆様におかれましては、朝早く目が覚めてしまうという悩みが多いのではないでしょうか。俺の母親なんかは朝の3時に目が覚めて、そのまま1日が始まってしまいます。早朝覚醒のあと、二度寝できるかどうかがレム睡眠確保の決め手だな。睡眠衛生を意識するようになってから、二度寝もかなりいけるようになりましたよ。
最近はスマホにも睡眠衛生が統合してありますね。iPhoneに「就寝準備時間」というのがあるべ?英語だとwind-downとなっていて、「緩める」つまりリラックスするという意味なんですが、「就寝準備」だといまひとつピンとこないな。単に歯を磨けとかパジャマに着替えろとかいうことじゃなくて、寝る前に副交換神経を優位にしていきましょう、ということでございますよ!
