今日のピックアップNYT記事:Scotland’s Leader Nicola Sturgeon Says She Will Step Down in Surprise Move
俺的記事まとめ
スコットランド自治政府の首長であり、スコットランド独立運動のカリスマ的指導者でもあるニコラ・スタージョン氏が、辞任を発表した。つい先月、BBCのインタビューおいて、政治の第一線から退く気はまったくないと述べたばかりのスタージョン氏。突然の辞任表明は、スコットランド政界にとって寝耳に水の事態である。
エディンバラで急遽開かれた記者会見において、スタージョン氏は、自らが政治の分極化を象徴するイメージになってしまったことに言及。このまま続投しても、スコットランドを効果的に独立へと導くことはできないという結論に達したという。
16歳でSNP(スコットランド国民党)に入党したスタージョン氏は、英国における分権政治のベテランであり、パンデミック下の苦境においても堅実なリーダーとしてスコットランドの自治に手腕を発揮してきた。しかし、最近では、性別変更問題など、世論を二分する騒動に巻き込まれ、政治論争の苛酷さに疲弊したという。
スタージョン氏の在任期間は8年を超え、これはスコットランド首相として最長記録である。長く権力の地位に留まるほど、自分に対する特定の意見やイメージが定着してしまい、それがスコットランドにとって重要な議論を妨げてしまう、とスタージョン氏。先入観を持たれていない新しいリーダーこそ、スコットランドの独立に必要であるという。
首相としての役割を終えても、「自らの血肉のすべて」であるスコットランド独立運動を、これからも推進していくと同氏は述べている。
俺的コメント
昨年、俺がスコットランドに行ったのは、2023年に独立レファレンダムやるべ!ってニュースが出た直後のこと。エディンバラ周辺を案内してくれたガイドさんは、観光バスの中で「今度こそ独立するぜ!」って盛り上がってたっけね。アウトランダーシーズン1の時代から変わらず、イングランドからの独立が悲願なんだねぇ~と思ったものです。
記事に挙げられている「性別変更問題」とは、トランスジェンダーの人たちが性別変更を簡単にできるようにする法案をスコットランド議会が可決したものの、イギリスの議会で潰されてしまった件。スコットランドの人々にしてみれば、またイングランドに自決権を否定された!怒ったぞー!となるんやろうけど、話をややこしくしたのが、トランスジェンダーによる性犯罪の件。二人の女性をレイプした男性が性別を女性に変更、こいつを「女子」刑務所に入れていいのかっていう問題が大論争に発展….
「ジェンダーの件でハリポタの作者にフルボッコにされた私」的なイメージがついちゃって、もう独立へと民衆を導く自由の女神にはなれないわってことなのでしょうか。いやそれ独立運動と関係ないし?って思うけど、関係ないけど重大な政治問題が多過ぎて、民族独立の件だけで一致団結するのが難しいのでしょうね。
スタージョンさんな、すんげえ男前な指導者だし、ここだけの話、独立運動よりもグローバルな件で世の中を引っ張ってほしいトカ思ってしまいます。スコットランド独立よりも大事なことなんかないからこその、男前なリーダーなんでしょうけど。
(男前、とか言うとジェンダー論の人に怒られるろっか。ごみんなさい。)
