今日のNYTピックアップ記事:‘Ghosting,’ ‘Orbiting,’ ‘Rizz’: A Guide to Modern Dating Terms
俺的コメント:
通常とは逆の順番で失礼します。バレンタインデーの週にちなみ、NYTが「いまどきのデート用語」を解説していて、面白すぎます。よくわかる英文解釈教室風に、俺的解説をいたします。
俺的記事解説:
Breadcrumbing
思わせぶりな態度をとること。Breadcrumbとは、パン屑のことです。鳩に餌をやるような場面を想像してください。付き合う気がないのに突然連絡してきたり、本気じゃないくせに今度ごはん行こうとか、希望を持たせるようなことを言う人いますよね。あれが「パン屑撒き」です。
Cobwebbing
引きずっていた相手のことを忘れて前に進むこと。Cobwebは「クモの巣」という意味です。動詞で使う場合は、「クモの巣を掃除すること」つまり「すすはらいをすること」つまり「ほこりをかぶるほど長い間しがみついていた思い出を捨てること」です。元カレにもらったプレゼント処分したりチャット履歴消したりして、次いこ、次、というやつです。
Cuffing
handcuff(手錠)のcuffです。逮捕された状態=特定の相手に縛られた状態を示します。cuffing season という言葉もあって、ニューヨークあたりでは、寒い時期になると恋人がほしくなるらしく、マッチングアプリのデータにも反映されるようですよ。
Cyberflashing
カタカナでサイバーフラッシングと検索しても正解が出ませんので、俺が解説します。フラッシングとは、一瞬だけ裸体を露出することで、がばっと衣服をめくりあげておっぱい見せたり、ヤバいひとは下のほうを露出するという、わいせつ物陳列罪にあたる行為であります。サイバーフラッシュは、性的な画像をオンラインで勝手に送りつけることであります。やってはいけませんであります。
Cookie-jarring
本命にフラれた際に、とりあえず近くにいる手頃な人と付き合うことを、「クッキージャーに手を突っ込む」といいます。英語圏では、お手軽なオヤツの代名詞がクッキーなのです。
The Three Flags: Green, Red, Beige
この相手とお付き合いするかどうかを判定する上での「3色フラグ」。グリーンとレッドは、信号と一緒です。青信号はススメ、赤信号はやめとけ。「ベージュ」は可もなく不可もなし。黄色信号とはまた違うのです。ベージュ判定されると何気に傷つく。
Gaslighting
いわゆるモラハラ、心理的DVですな。相手に劣等感や罪悪感を抱かせて精神的に痛めつけること。たとえば、グサっとくる言葉をかけておいて、相手が怒ると「冗談が通じないヤツ」と非難し、自分は悪くない、傷つくほうがおかしい、みたいな。カタカナ「ガスライティング」で検索すると詳しい情報が出てきます。
Ghosting
ゴーストは幽霊のことですね。デート用語として動詞で使う場合は、付き合っている相手が突然音信不通になるという意味。マッチングアプリでマッチされた相手と連絡が取れなくなる場合にも使うようです。ゴースティングされる側は、たいへん傷つきます。
Love Bombing
直訳いたしますと、爆弾のように愛を投下すること。貢ぎまくり尽くしまくり、重いほどの愛情表現で相手を束縛すること。
Orbiting
Orbitは、惑星や人工衛星が軌道を描きながら周回するという意味です。付き合いをやめた(あるいは付き合う気のない)相手と、連絡は取らないが、とりあえずSNSはチェックして足跡や「いいね」を残すことをOrbitingというそうです。また、興味のある相手に対し、自分からアクションを取らず、SNSをフォローしているのがわかる状態を保つことも指すようです。
Rizz
「カリスマ」の省略形。その気のない相手を、その気にさせる魅力を備えていること。肉食系のイケイケキャラであったり、黙っていても人を惹きつけてしまう抗い難い雰囲気であったり、いずれにしても、破壊力を持つ愛の狩人を指すようです。
Situationship
つきあっているのかどうかわからない状態。「割り切った関係」とは違い、お互い自分が相手にとって、彼氏彼女なのか、お友達なのか、セフレなのか、「シチュエーション」が不明な関係。
Soft-Launching
俺的に涙が出るほど笑った用語。マーケティング用語では、正式に製品をリリースする前に、試験的に市場に出して消費者の反応を見ることですが、デート用語では、付き合いはじめたばかりの相手と映っている画像を、顔がはっきり見えないようにSNSに投稿すること。たとえば、繋いだ手だけが写っている写真とか(爆笑)
