今日のピックアップNYT記事:Ron DeSantis Likes His Culture Wars for a Reason
俺的記事まとめ:
保守勢力が強い米フロリダ州。デサンティス知事は、パンデミック対策やマイノリティ問題など、アメリカ全体の分断を象徴する論争の中で、存在感を高めてきた。いわく、フロリダはワクチン・マスク規則を廃止し「生医学的弾圧」からの自由を勝ち取るべき。いわく、州立大学は性自認に関する治療を受けた生徒の数を把握すべき。デサンティスはまた、LGBTQの権利拡大を支持するディズニー(フロリダの観光目玉)とも敵対し、黒人の歴史を再認識する運動にも激しく反対している。
なぜ、デサンティスは、「アメリカ文化戦争」を軸に派手なパフォーマンスを展開しているのか。トランプのライバルとなるデサンティスが、州政治から国政への足がかりとして、文化論争に戦場を絞っているのには理由がある。庶民には支持されない政治的コミットメントに煙幕をはるためだ。
デサンティスは、オバマ政権を批判した著書の中で、合衆国憲法は「政府による富の再分配を防ぐシステム」を実現するように起草されていると延べている。医療保険制度改革を「政権による専制政治」であると批判し、オバマケア廃止に賛同している。また、大企業や高所得者層、富裕層とその相続人たちを優遇する立場を取っている。
デサンティスの敵対者は、文化戦争で売られた喧嘩を買うよりも、アンチ社会保障という彼の弱点を突くべきであろう。彼を勝たせたら、社会保障に費やされるべき財源が、金持ち優遇社会の存続のために使われてしまう、という論陣を張ること。これこそ、デサンティスの無力化に最も効果的な戦略となるだろう。
俺的コメント:
社会保障を一番必要としていそうな層が、社会保障に消極的な政党を支持するのは何故なんだ!!と常々疑問に思っていましたが、そういうことだったんですか。アンチ社会保障という正体から庶民の目を逸らすのに、文化戦争は非常に便利な隠れ蓑というわけですね。生活苦にあえぐ庶民にとって、他人様が同性婚しようが学校で奴隷制度について教えようが、割とどーでも良い話だと思うんですが、そこをぎゃーぎゃー喚きたてて、なんか知らないけど政治がリベラルだと庶民が苦しむって話にしたいんですかね。
俺が住んでいる地区(オンタリオ州田舎)はバリバリ保守党地盤で、もう20年以上住んでいるけれど、保守党以外のMPが出たことは皆無。そのMPだけど、20年前に比べて、同じ人なのに、最近随分とまあ過激になったこと。昨年の冬はワクチン・マスク反対の極右に首都が占拠されちゃって、ウチのMPも激励に行ってたっけね。そいつが次期首相の有力候補だっつーから、カナダもアメリカも変わんねーな。あのMPも「ワクチン・マスク反対」という民意を、保守エスタブリッシュメントの繁栄のために利用しているということ?政治的言動が過激だと目立つっけね、リーダーシップとかカリスマ性とカンチガイされて、うわーっと持ち上げられて、どさくさに紛れて庶民の首を絞めてもオッケーになっちゃうんですかね…涙
